配偶者の浮気相手が分かったとき、「今すぐ電話して問い詰めたい」「二度と会わないよう直接言いたい」と感じる方もいるでしょう。
浮気相手へ電話する行為そのものが、直ちに問題になるとは限りません。
しかし、浮気の証拠が十分にそろう前に連絡すると、浮気相手と配偶者が警戒し、LINEを削除したり、会う場所を変えたり、その後の接触を控えたりする可能性があります。
また、電話中に感情が高ぶり、「会社にばらす」「家族へ全部話す」「今すぐ金を払え」などの発言へ発展すると、別の法的問題が生じる可能性もあります。
そのため、離婚や慰謝料請求まで考えている場合は、浮気相手へ連絡する前に「現在どの証拠を持っているのか」「最終的に何を求めたいのか」を確認しておく方が安全です。

今回は、浮気相手へ電話する前に確認したいリスク、証拠への影響、避けたい発言、慰謝料請求を考えている場合の対応まで詳しく解説します。
この記事でわかること
浮気相手に電話してはいけない?
浮気相手への電話を一律に禁止するルールがあるわけではありません。
一方、電話する時期や発言内容によっては、自分が不利になる場合があります。
特に注意したいのは、まだ不貞の証拠が十分ではない段階です。
浮気相手へ連絡した時点で、配偶者側にも「浮気が知られている」と伝わる可能性があります。
証拠確保を優先したいのであれば、感情のまま電話する前に現在の資料を確認してください。
まず「何のために電話するのか」を決める
電話する目的が曖昧なままだと、会話が感情的になりやすくなります。
たとえば、目的には次のような違いがあります。
- 浮気の事実を確認したい
- 配偶者との関係を終わらせてほしい
- 不貞関係を認めてもらいたい
- 慰謝料を請求したい
- 今後連絡しないよう求めたい
目的によって、電話より書面や弁護士を介した連絡が適している場合もあります。
浮気の証拠を集める前の電話は慎重に考える
「本人へ聞けば全部分かる」と思うかもしれませんが、相手が素直に不貞を認めるとは限りません。
むしろ、証拠が少ない段階で連絡すると、その後の証拠収集が難しくなる場合があります。
LINEやメッセージを削除される可能性がある
浮気相手が警戒すると、配偶者とのLINEやSNSのメッセージを削除する可能性があります。
連絡方法そのものを変更する場合も考えられます。
現在手元にあるメッセージや写真があるなら、連絡前に保存状況を確認してください。
会う場所や時間を変えられる可能性がある
浮気相手と配偶者が調査を警戒すると、それまで利用していた店やホテルを変える場合があります。
毎週同じ曜日に会っていたとしても、一時的に接触を控える可能性もあるでしょう。
探偵への依頼を考えているなら、先に電話して警戒させるより、現在分かっている曜日や場所を調査情報として伝える方法があります 📞
配偶者と説明を合わせる可能性がある
浮気相手へ先に連絡すると、その内容が配偶者へ伝わる可能性があります。
その後、2人の説明が一致するよう準備されると、事実確認が難しくなる場合も考えられます。
離婚や慰謝料請求を考えている場合は、連絡する時期を慎重に判断してください。
浮気相手への電話で避けたい発言
浮気を知った直後は、怒りやショックから強い言葉が出やすくなります。
しかし、相手の生命、身体、自由、名誉、財産へ害を加える旨を告げる行為は、内容によって刑法上の脅迫などが問題となる可能性があります。
現在の刑法第222条では、生命、身体、自由、名誉または財産へ害を加える旨を告知して脅迫する行為を規定しています。
詳しくはe-Gov法令検索「刑法」で確認できます。
「会社に全部ばらす」と脅さない
浮気相手へ「慰謝料を払わないなら会社へ不倫をばらす」などと伝えるのは避けてください。
名誉への害を示して相手へ何らかの行為を求めれば、発言内容や状況によって脅迫や強要など別の問題へ発展する可能性があります。
会社や取引先へ浮気の事実を広める行為も、名誉やプライバシーを巡る問題につながる場合があります。
その場で高額な支払いを迫らない
不貞相手へ慰謝料を請求できる場合はあります。
ただし、感情的な電話の中で「今日中に100万円振り込め」などと強く迫る方法は避けた方がよいでしょう。
請求額や請求方法を決める前に、証拠と法的条件を確認してください。
暴言や侮辱を繰り返さない
相手へ怒りを感じていても、人格を否定する暴言や侮辱を重ねても、証拠が増えるわけではありません。
むしろ、相手側から録音され、その後の争いで提示される可能性があります。
自分の発言も記録され得ると考え、冷静に対応してください。
浮気相手へ何度も電話するのは避ける
相手が電話へ出ない、途中で切られた、連絡を拒否されたからといって、短時間に何度も電話をかけ続けるのは避けてください。
連絡回数や発言内容、背景事情によっては、別のトラブルへ発展する可能性があります。
連絡を拒否されたら方法を変える
相手が「今後電話しないでほしい」と明確に伝えている場合は、直接連絡を続けるより、弁護士を介した連絡などを検討してください。
慰謝料請求が目的なら、電話へ出てもらうまで何度も発信する必要はありません。
電話履歴も残る
短時間に大量の着信を残すと、その履歴自体が後から確認されます。
自分に正当な主張がある場合でも、連絡方法まで適切だったか別に問われる場合があります。
浮気相手へ慰謝料を請求できる場合がある
浮気相手へ慰謝料を求めたい場合は、先に請求できる条件を確認してください。
法テラスでは、不貞相手が既婚者だと知りながら肉体関係を持った場合や、注意すれば既婚者だと分かったのに不注意で知らなかった場合などに、慰謝料請求が認められる場合があると説明しています。
詳しくは法テラス「配偶者の不貞相手に、慰謝料を請求することができますか」で確認できます。
浮気相手が既婚者だと知らなかった場合
浮気相手が配偶者を独身だと信じており、知らなかった点に過失もない場合には、慰謝料請求が認められない場合があります。
そのため、「浮気相手だから必ず慰謝料を払わせられる」と考えるのは避けた方がよいでしょう。
すでに婚姻関係が破綻していた場合
不貞関係が始まった時点ですでに夫婦関係が破綻していた場合も、浮気相手への慰謝料請求が認められない場合があります。
別居期間や夫婦関係の状況なども含めて判断されるため、個別の事情は弁護士へ相談してください。
電話で浮気を認めたら証拠になる?
浮気相手が電話の中で不貞関係を具体的に認めた場合、その内容が後から事実関係を確認する材料になる可能性があります。
ただし、「浮気していました」という一言だけで、いつ、どこで、どのような関係だったのかまで分かるとは限りません。
曖昧な謝罪だけでは内容が分からない場合がある
「申し訳ありませんでした」と謝罪されても、何に対する謝罪なのか明確ではない場合があります。
肉体関係、不貞期間、会った回数などを別の証拠から確認する必要が生じる場合もあります。
電話だけに頼らず既存資料も保管する
ホテルへの出入り写真、LINE、領収書、探偵の調査報告書などがある場合は、電話後も削除せず保管してください。
複数の資料から同じ事実を確認できれば、経緯を説明しやすくなります。
浮気相手に電話するなら感情ではなく目的を決める
すでに証拠がそろい、直接連絡すると判断した場合でも、話す内容を事前に決めておく方が安全です。
確認したい内容を書き出しておく
会話中に話題が広がると、感情的になりやすくなります。
相手の氏名、不貞関係の認識、今後の連絡、弁護士から連絡する予定など、必要な内容だけに絞ります。
即答や即決を求めない
慰謝料額や示談条件を電話中にすべて決めようとすると、後から認識の違いが生じる場合があります。
金銭や合意条件を扱う場合は、口頭だけで終わらせず、弁護士へ相談したうえで書面化を検討してください。
電話より弁護士を介した方がよい場合もある
離婚や慰謝料請求まで考えている場合、本人が直接連絡しない方が進めやすい場合があります。
相手へ伝える内容や請求条件が明確になっていれば、弁護士から書面で連絡する方法もあります。
相手と話すと感情的になりそうな場合
冷静に話せないと感じるなら、直接電話を避ける選択もあります。
怒りを我慢しながら無理に会話する必要はありません。
相手が不貞を否定している場合
相手が「ただの友人です」「肉体関係はありません」と否定している場合、電話を繰り返すより証拠の確認を優先した方がよい場合があります。
法的な請求へ進むなら、現在持っている証拠を弁護士へ見せて評価を確認してください。
浮気相手へ電話する前に探偵へ相談した方がよい場面
不貞の疑いは強いものの、まだ決定的な証拠がない場合は、電話より先に調査を検討する余地があります。
ホテルへ行く曜日が分かっている場合
「毎週金曜日だけ帰宅が遅い」「特定の曜日に同じ場所へ行く」といった傾向が分かっていれば、調査日時を絞れる場合があります。
浮気相手へ電話して予定を変えられる前に、現在の行動パターンを相談してください。
相手の存在は分かるが肉体関係の証拠がない場合
LINEやSNSから浮気相手らしい人物が分かっていても、実際の関係までは確認できない場合があります。
慰謝料請求を見据えているなら、必要な証拠を確認してから次の対応を決めた方がよいでしょう。
よくある質問をおさらい
浮気相手への電話について迷いやすい疑問を確認します。
Q.浮気相手に電話してはいけないですか?
電話そのものを一律に避けなければならないわけではありません。ただし、証拠が十分ではない段階で連絡すると、配偶者と浮気相手が警戒し、その後の証拠収集が難しくなる場合があります。
Q.浮気相手へ電話して慰謝料を払うよう言っても大丈夫ですか?
慰謝料請求が認められる場合はありますが、請求条件や証拠を確認してから進める方が安全です。脅迫的な言葉を使ったり、その場で高額な支払いを強く迫ったりする対応は避けてください。
Q.浮気相手へ『会社にばらす』と言っても大丈夫ですか?
避けた方がよいでしょう。名誉へ害を加える旨を告げながら何らかの要求をすると、発言内容や状況によって脅迫や強要などの問題へ発展する可能性があります。
Q.浮気相手が電話で不倫を認めたら証拠になりますか?
事実関係を確認する材料になり得ます。ただし、曖昧な謝罪だけでは不貞の時期や内容まで分からない場合があります。写真、LINE、調査報告書など他の資料も保管してください。
Q.浮気相手へ電話する前に探偵へ相談した方がいいですか?
まだ不貞の証拠が十分ではなく、怪しい曜日や場所が分かっている場合は、先に調査方法を相談する選択があります。離婚や慰謝料請求を考えている場合は、弁護士への相談も検討してください。
まとめ|浮気相手への電話は証拠と目的を確認してから判断する
浮気相手への電話自体を一律に避けなければならないわけではありません。
ただし、証拠が少ない段階で連絡すると、浮気相手と配偶者が警戒し、LINEを削除したり、会う場所を変えたり、その後の接触を控えたりする可能性があります。
まず、現在持っている写真、LINE、位置情報、領収書、調査報告書などを確認してください。
また、「会社にばらす」「家族へ全部話す」などと脅しながら金銭や謝罪を求める対応は避けます。
慰謝料請求を考えている場合は、不貞相手が既婚者だと知っていたか、夫婦関係が不貞以前から破綻していなかったかなど、請求条件の確認も必要です。

証拠がまだ足りないなら探偵へ、慰謝料請求や相手への連絡方法を決めたいなら弁護士へ相談し、浮気相手へ電話する時期を判断してください。


